堀川アサコ「幻想」シリーズ第2弾『幻想映画館』あらすじとネタバレ感想

堀川アサコさんの「幻想映画館」のあらすじと感想をまとめました。

「幻想郵便局」に続くシリーズ第2弾となっており、主人公や舞台はがらりと変わるものの、脇に登天郵便局の青木さんなど懐かしのメンバーが顔をのぞかせたりもして、ファン心をくすぐる仕様となっています。

幽霊騒ぎに端を発した殺人事件というミステリー要素もありますが、メインのジャンルは今回もファンタジーでした。

「幻想映画館」書籍概要

  • 幻想電氣館(2012年4月/講談社)
  • 幻想映画館(2013年5月/講談社文庫)

あらすじ

幽霊が見えると自己紹介したせいでクラスメイトから遠巻きにされた楠本スミレは、学校をサボって父の浮気現場を目撃、ふらりと立ち寄った古ぼけた映画館「ゲルマ電氣館」の映画技師・有働に一目ぼれしてしまった。大伯母の口利きでアルバイトをすることになったゲルマ電氣館は、不思議な場所だった。新月の晩、死者に「走馬灯」を見せ成仏させる場所でもあったのだ。

ダリ髭のゲルマ電氣館の支配人と幽霊の真理子は夫婦らしい。真理子や託児所代わりにやってくる幼いカノンと仲良くなるなか、人が来ない映画館は暇で、ニュースではリフォーム会社の営業マン失踪事件などを流していた。

クラスメイトの平井玲奈がゲルマ電氣館にやってくる。玲奈は、スミレが不登校の直接の原因を作った子でもあり、幽霊が見えるスミレに除霊を強要し続ける子でもあった。

玲奈の家族は、大晦日に亡くなった祖母・平井笛子の幽霊に付きまとわれていた。笛子は孤独死だった。亡くなった後の笛子の家からは、高額の羽根布団やいくつもの火災報知器や換気扇が付けられていた。笛子は悪徳な訪問販売業者らのカモにされており、家や財産なども赤の他人に譲るという遺言を残していた。年が明けて4月の高校入学式、玲奈のそばで凄い形相をした笛子が包丁を振りかざすという心霊写真が写されていた。

 

携帯電話を忘れて帰った有働の家へ届けに行ったスミレは、彼の住む一軒家が借家だと知る。同じ敷地内の小さな小屋みたいな家が大家の家で、借りている立派な方が離れらしい。孤独死のあった家だっため格安で借りられたうえ電気代も大家持ちなのだそうだ。

スミレはその家に、販売業者らが目印に貼っていくというカモシールを見つけた。

 

その後浮気がバレ離婚騒ぎになった両親がゲルマ電氣館に乗り込んでき、父の不倫相手・カノンの母親もタイミング悪くやってきたことで修羅場と化す。また玲奈も祖母の幽霊を除霊させようとスミレを訪ねてくるものだからゲルマ電氣館は大変なことになり、スミレは映写室へと逃げ込む。

映写室には真理子がおり、何者かが勝手に切り取った「走馬灯」のフィルムを見つけていた。有働の見よう見まねでフィルムをつなぎ合わせた「走馬灯」を上映したところ、それは平井笛子の走馬灯だった。背景の映像から、笛子の家が有働の借家だと気づいたスミレは、不吉な予感に襲われ有働の家を目指す。

有働は在宅しており、スミレにコーヒーを出してくれた。スミレが見た「走馬灯」のフィルムを切り取ったのは有働だった。隠されていたフィルムに映っていた内容を有働に話すと、彼は何も言わず立ち上がり電灯のスイッチを押した。その途端、スミレが座っていた床がすっぽりと抜け、冷凍庫のようにひんやりとした地下室へとスミレは落とされていった。

まとめ

失踪中のリフォーム業者を含め3人の人間が殺され、この地下室に凍らされたまま閉じ込められていました。

ミステリー部分だけを抜き出してまとめましたが、ファンタジーな部分をごっそり落としたのでとりとめのないまとめになりました。

死んだ人間を送る「走馬灯」の上映中に向こうから死者が違法に戻ってきたり、生前の真理子にお金を貢いだ婚約者だという銀幕屋なども登場し、映画っぽいドタバタ感のある話でした。

今回の主人公のスミレが、何ともフワフワしているというか世間ずれした感覚の持ち主で、ついていけませんでした。